タカナシズムな呟き

つぶやきの寄せ集め

課金のことで配信者と揉めた話


 自分の発言でそのゲームの評判を落とす可能性があったため、これまで話してなかったが、時すでに遅しというか時効だろう。これまで危惧していた結果、案の定失敗したとあるゲームとそれを実況していたとある配信者の話をしていこうと思う。

 


 取り上げるのは『DEEMO2』というスマホゲーム。Rayarkという台湾のゲーム会社が開発している、前作『DEEMO』の続編にあたる(物語的な繋がりはない)作品だ。これはリズムゲーム、いわゆる音ゲーなのだが、定期的に楽曲パックが追加され、またソーシャルゲームにありがちな限定イベントも展開していた。

 


 私自身このRayarkの作るゲームは大好きで、それまでリリースされてきた作品群は当時のスマホゲームの中でもトップクラスによく出来ていると感じていた。特に前作の『DEEMO』に関しては10年以上楽しめていたほどだ。

 


 その後、『DEEMO』はコミックス化、アニメ映画化など幅広いメディアミックス展開を行った後、満を持して続編の『DEEMO2』をリリース。これだけDEEMOの世界をメディアを通じて広めたのだから、このゲームも多くの人にプレイしてもらえるだろうと開発者側も思っていたことだろう。私も『DEEMO2』が楽しみで、発表されてからリリースされるまで今か今かと待ち続けていた。

 


 そして満を持してリリースされた『DEEMO2』は結果として前作『DEEMO』を超えられず、徐々に世間の注目からフェードアウトされていったのである。

 

 なぜこうなったのか、それはこれまでのファン目線では明白であった。


 まず一つ目は期間限定イベントを追加したことである。そもそも前作の『DEEMO』にはこのような期間限定イベントは存在せず、10年間定期的なアップデートで楽曲追加、ストーリー追加がされるだけであった。これがプレイヤーが安心して遊べる一つの要素だったのである。前作を遊んでいたプレイヤーにとって気が向いたら遊ぶゲームだったものが、最近のソーシャルゲームのような、期間を設けたイベントが展開され、定期的にログインしなければならないものに突然シフトされ、順応しきれなかった。

 


 私もそのうちの一人である。そもそもソーシャルゲームとして見たゲーム性としても酷い。決められた曲を決められた制約のもとでプレイさせられる、報酬もクラシックや新規楽曲というやり込み勢からすればマストなものであり、サボることもできない(取り逃がした楽曲を再入手する機会は一応設けられてる)。これだとイベントとして盛り上がらないからいつかテコ入れが来るだろうと思っていたが、現状この方式は変わっていない。完全放置である。

 


 二つ目の理由は簡単に書く。課金要素の過剰販売である。ガチャがない為、運営を続けていくための資金は楽曲パックや登場キャラクターへの着せ替え衣装で回収していくしかないというその場しのぎな集金システムである。

 


 三つ目の理由として、他プレイヤーとの繋がりが無いところである。ソーシャルゲームの皮をかぶっていながら結局楽曲をプレイする自身は常に一人であり、そこに他プレイヤーとの繋がりは感じられない。ほんの僅かに感じられるのは人数達成イベントのような一定の人数がクリアすることで報酬が得られるタイプの達成率メーターのようなところでのみである(これも本当にこれだけの人数が参加しているのか甚だ疑問である)。つまりはどっちつかずなのである。ソーシャルに寄せるなら運営だけでなくプレイヤー同士での交流も密にできるシステムを入れて欲しかった。

 


 他にも挙げればキリがない(露骨な前作楽曲の使い回し、メインストーリーの更新の遅さ、楽曲プレイ中の無反応の多さ、UIまわり等)が主な理由は上の三つである。

 


 しかしファンは私を含めて馬鹿なものである。次第に苦しくなってくるこのソーシャル要素に最初こそ必死にしがみつこうとするから、運営はこのシステムで行けると錯覚してしまうのだ。

 


 ここでとある配信者の話をしよう。彼は前作からのファンであると豪語しており、『DEEMO2』に関しても楽しくプレイしようと努力していたが、ここで私と意見が全く割れる考えが出てきたのである。

 


 今の運営が付け焼き刃なのは資金が足りないからだという配信者に私は反論した。前作を知っていればそうはならないだろうと、そこに対立が起こったのである。そもそも『DEEMO』はピアノ旋律のオリジナル楽曲と快適なゲームプレイで人気になっていったのではないか?ストーリーはあくまでおまけで、それよりリズムゲームを快適に遊べる環境が一番に優先されるべきものだったのではないか?それがコンソールでの開発などを経て謎解きゲームのような側面を出してきたせいで肝心のリズムゲームプレイの快適さをおざなりにしてしまっているのではないか?

 つまりは方向性が間違っているのである。方向性が間違っている運営を本当のファンは止めなければならない。つまり支援してはならないのだ。

 仮に初動で転けたとしてここから軌道修正していけばまだ引き返せる時期であったばっかりに、その配信者の行動は私や他の視聴者を怒らせた。彼のお布施課金は逆に運営を勘違いさせるだけの、私たちファンにとっては迷惑な行為だったのである。

 


 自分は好きに課金しているのだから他の人にとやかく言われる筋合いはないのはその通りだ。でもその時の運営がダメなことでは意見が一致していたにもかかわらず、それでも支援するというのは矛盾している。結局分かり合えずその配信者からはキックされた(配信から追い出された)。以降彼の配信を観に行くことができていない。SNSを見る限りDEEMO2はもうやっていなさそうである。

 


 つい最近、公式グッズが買えたRayarkのオンラインショップが閉鎖した。理由として本社がある台湾から日本へ輸送するための費用が高騰したことが挙げられているが、グッズの売り上げが下がったことも理由としてあるのではないか。ファンの減少、これほど手痛いことはない。

 

 SdoricaというゲームでRayarkは痛感していたはずである。ソーシャル要素を組み込んだとて継続的に収益を得るのは難しいと。それがDEEMOという自社の主力タイトルだとしても同様である。これまでこのIPをどう大きくしていったのかを覚えていないのだろうか。ファンであった私としてはもう一度振り返ってほしいところである。